5.色を見る眼と脳
学生時代に理科や生物をきちんと勉強しておけばよかった、と後悔した内容です。
------------------------
1.眼球
【強膜】
厚さ約1mmの硬い保護膜(白眼の部分)
【角膜】
強膜の前方にあり、眼球の1/6を覆う無職透明部分
【虹彩(こうさい)】━[カメラの絞りに相当]
平滑筋の伸縮により瞳孔の大きさを変化させる
【毛様体】
水晶体の厚みを調節する
【脈絡膜】
血管が多く目に栄養を補給する
【網膜】━[カメラのフィルムに相当]
【視神経細胞(視細胞)】があり、可視光線のエネルギーを電気信号に変換する
【水晶体】━[カメラのレンズに相当]
虹彩のすぐ後ろにあり厚みを調節する→網膜上の中心窩に像を結ぶ
【硝子体】
水晶体の後ろにあるゼリー状の物質で眼球の3/5を占める
【眼房水】
水晶体や角膜に栄養を補給する
【中心窩】
網膜中心部のくぼんだ部分
錘状体のみ存在
見たものの像が結ばれる
視角がもっとも鋭敏な部分
【黄斑】
中心窩を中心に直径2mmの楕円形の黄色の色素をもつ部分
短波長をカットする役目
紫外線を防いでいる
【杆状体】
視細胞にある明暗の感覚に関与
分光感度は507nmあたりにピークがある
釣鐘型をしている
【錘状体】
視細胞にある色相、鮮やかさの感覚に関与
明るいところで働く
3種類の錘状体の興奮のしかたの違いにより、色を識別
------------------------
2.網膜から脳
視細胞(電気信号に変換、視神経乳頭から出る視神経を通る)→水平細胞
→双極細胞→アマクリン細胞→神経節細胞で統合→視神経繊維
【視神経乳頭】=盲点
視細胞が存在しないため見えない箇所
脳に伝える信号に変換できない
視交叉→外側膝上体→視放線→後頭葉にある視覚野
【仮性同色表】
-例--------------
石原色覚検査表(国際版38表)
----------------
【アノマロスコープ】
覗いて上と下の視野の色相と明るさが合ったところを見つけて、等色値から色覚を検査
上半分:緑と赤の量を変化
下半分:黄色の明るさを変化
------------------------
【感覚と知覚】
色を認識する段階
(1)感覚
眼に入る刺激
脳の情報をあまり利用しない
錘状体の興奮やそれ以降の色の伝達段階によって決められる意識の段階
(2)知覚
記憶の情報と結合して決められる意識の段階
【プルキニエ現象】
明るいところ→赤のほうが見えやすい
薄暗いところ→青のほうがみえやすくなる
(暗くなると視細胞の感度は短波長側に移行する為)
------------------------
色覚理論
【ヤング-ヘルムホルツ説】
<ヤング>
19世紀初頭、ニュートンの考え方に反し
「光を処理するのはたった3種類の受容器だけである」
<ヘルムホルツ>
50年後、
「各スペクトルに対して3種類の需要期がどのように興奮するか」を示した
【ヘリングの反対色説】
<ヘリング>が色の見えに重点を置いた色覚モデル
「赤、青、緑、黄」の四原色での色相環を考えた
「赤と緑」、「青と黄」、「黒と黒」の3系列で成り立ち、
片方の信号が送られるともう一方は抑制される性質をもつ
『片方がプラスのとき、もう一方はマイナス』
『興奮と抑制の過程で色が決まる』
《ひとりごと》
カラーオーダシステムの「NCS」とここでやっと結びついた。
(ヘリングの主張した四原色に白と黒を加えた6主要原色でNCS色相が構成されている)
------------------------
対比現象
【キルシュマンの法則】
・テスト色に対し背景色が大きいほど対比は大きい
・背景色とテスト色が離れるほど対比は大きい
・明るさの差が小さい→有彩色の対比は大きくなる
・有彩色のもつ明るさが一定→色がさえるほど対比がは大きくなる
【小面積色覚異常】
視覚が1度以下になる→色相区分が曖昧になる
視覚が2分以下になる→黄と青の色感度がなくなり無彩色にみえる
-例--------------
テレビ
----------------